写真は江戸時代に建てられた道しるべです。ちなみに、石に彫ってある字は『みぎハ 京 ミち = 右は 京道』『ひ多り ふしミ みち = 左 伏見道』です。古い道しるべとか、古い看板などには、今はほとんど使われなくなった変体仮名が使われています。石屋は仕事の流れの中で変体仮名を目にすることが度々あります。それは、お位牌に書かれてある戒名や法名の中にです。
今ご依頼をいただいている仕事で、字彫りをさせていただく文字の中に名前の一文字が変体仮名の方がいます。こういう場合は、個人のお名前なので「変体仮名」を「ひらがな」に直さず彫ります。また、没年月日を記した『廿』という字は、この字を知らない人のほうが多いので『二十』と書き換えることを選ばれるお施主様が多いです。それから明治時代に旧暦から新暦に変わった年から何年かの間「この没年月日は旧暦ですよ」と知らすために最初に『旧』という字をつけて書いていたりします。その場合は『旧正月廿日』と書かれていたら『旧一月二十日』と書き直したりすることもあります。また、お位牌に書かれた文字には判読しかねる文字もありますし、いくら調べても、誰に聞いてもこういう漢字は無いという場合も稀にあります。そういう場合は、お位牌の字をまねて書いてもらい、石に彫ります。ただ、お施主様はあまり意識なさってはないのですが、お墓に字を刻むということは、記録的な意味合いもたぶんにあると思うので、これから、その家を守り立てていく方々に判ってもらうということも考えておいた方がいいのかなと思います。ですが、お墓に彫る文字の基本は、あくまでもお位牌です。でも、お位牌の文字、達筆すぎてヨメナイ・・・。うぅ・・・ん、明らかに間違った漢字カイテル・・・・。とか、年代をさかのぼれば、さかのぼるほど、いろいろあります。まあ、うちが出来るお手伝いは、出来る限り間違いの無い正しい文字を石に刻むこと。これに尽きるように思いますしわくせきざいHP
コメント
少し前にも書いたと思うけれど・・、今の私のこころにあるのは・・「お墓のはなし」と「お袈裟のはなし」「囲炉裏のはなし」・・・。 お墓のはなし・・・というても・・古代エジプトのお墓のはなしから始めたら・・百年かかっても研究しきれない。犬の墓だとか、お花が副葬品として添えられていたとか・・。 だから・・我が国の・・江戸時代くらいから以降に限定しなければ・・などと。 また・・お話を聞かせていただきますよって、よろしゅうに・・。じゃぁ、また。
まほろばさんのお役に立つかどうかは?ですが、うちで判ることは、何でもお伝えします。うちのお仕事で関わった一番古いお墓は400年位前?のものですが、その時、お墓の持つ意味は、目に見えない土の中に隠されているような気がしました。まほろばさんの、ご準備ができましたらご連絡くださいませ。お待ちしております。