10月に建てる九寸のお墓の法名をお預かりしてきました。数えてみると、11名ほどありました。このお施主様、お墓の真石に全ての法名を刻むようになります。九寸のお墓の場合、うちでは一面に4人ほど彫るケースが一番多いのですが、4人×2面では8名しか彫れません。そこで、建之者名(お施主様のお名前)を上台に彫り正面に『南無阿弥陀佛』と彫り、一面に5人彫ることで、5人×3面の15人とし、4人分のスペースを空けておくことになりました。筆文字に書いてもらったのを見ても、さほど読みにくくなく、一安心です。
ご先祖様のお位牌の多いお家は、どの方のをお墓に刻み、どの方から遠い昔のご先祖様と考えてお墓には刻まないなど、どのお施主様も迷う所です。このお施主様のお家では、大人は4名、後は水子さんや早世なさったお子さんです。水子さんや生まれてすぐお亡くなりになったお子さんには、法名をつけてないケースが昔には多かったようですが、このお施主様のご先祖様は、どの方も法名をお持ちでした。これから先のことを考えると、お子さんたちへのご供養の文言を一行入れて、大人4人の法名のみ彫り込みませんかというご提案も考えたのですが、性別やこの世で何日生きたかなど、事細かにお位牌のとおりに書き写された紙を見て、やはりみんな彫った方が良いと思え、あえてご提案をしませんでした。それは、お施主様のお亡くなりになったおじい様やお父様が、自分より早く逝ってしまったお子様を大切に思っておいでだったんだと、伝わってきたからです。お墓に刻む文字、これが正解というのはありませんが、「よく分からないから・・・」と言うお施主様の場合、石屋の意見が通ることが多いのです。お亡くなりになった方は何もお話しにはならないけど、思いをくみとれる、仕事ができればお亡くなりになった方々に合格点いただけるような気がします。ですが、正解が無い分「これでよかったのかなぁ・・・」と迷いはつきないのです・・・・・・・。塩飽石材HP
コメント
普通は・・・法名碑というのんを別にたてるけれど、場所とか費用とかの関係もありますからねぇ・・。 また・・地区によってもそうする集落があるのかもです。本島なんかでも、法名や、戒名を周囲に細かく刻んでいるお墓を見かけます。 要は・・残されたものの・・・こころの安穏ですよね。じゃぁ。
はい、お費用の関係で、今回は法名碑は建てませんが、いずれ法名碑をとのご希望でした。このお施主様のご予算内に納めるため、うちも字彫りの費用を少しサービスしました。物が動かない時代に、お仕事のご依頼いただけるて、ほんとうにありがたい事です。