この頃、お墓の撤去・処分・移転の仕事が増えてきています。以前、お墓の移転の仕事を依頼された時、お墓の事はお話なさるのですが、肝心のお骨の事が、眼中に無いお施主さまがお出でになりました。お施主様の旦那寺さまも、この方の関心がどこにあるか、気がつかれていて『お骨が一番大切です』と、お施主様に、お話なされたようです。
昨日、お墓の撤去と、処分の現場がありました。今日、うちの旦那さんは年明け2月に神戸市立ひよどり越墓園から丸亀市の霊園に移転するお墓の下見に、神戸に出張中です。お墓が建ったのが、昭和20年以後の場合、多くのお墓に納骨室があり、水鉢と呼ばれるパーツを動かす事で、お骨の入った骨つぼを、取り出すことが出来るのですが、それ以前のお墓の場合、骨つぼをお墓の下に埋めているか、お骨を土に返すため、撒いているケースが多く、土の中にある骨つぼや、お骨の片鱗を探しながら、丁寧に掘り出します。お墓は、地上にあるので比較的簡単に撤去する事が出来ますが、お骨が土の中に埋まっている場合、『骨上げ』と呼ばれる、お骨を土の中から掘り出す作業に時間がかかる場合が多いのです。お墓が何基あるかと、お亡くなりになった方が何人いるかによって、『骨上げ』の時間はかなり変わってきますが、どこに骨つぼが埋まっているかは、手探り状態のため、昨日の現場は、半日かかると予測ました。が、骨つぼが、地下30センチのところに有り、予定より早く『骨上げ』を済ますことが出来ました。もし、骨つぼが出なかったら、石屋はどのくらい土を掘り返すかご存知の方はおいででしょうか?それは、土の色が変わるまで、掘り進めていくのです。たとえそれが、50センチであろうが、1メートルであろうが、お骨が埋まっている可能性があるからです。うちの旦那さん曰く「一度掘り返した土とそうでない土は、年月経っていても 色が変わるから分かるんや!」確かに、私が見てもわかるくらい、土の色が違うのです。
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