お仕事の依頼は、あり難い事なので、何とかして、お施主様や卸のお得意さまのご希望の日に、間に合わすよう努力します。この所、急ぎの追加字彫りが続いています。その中でも、ご依頼からご希望日までが6日という仕事があったのですが、これは、仕事が速いと自負しているうちにとっても、かなりキツイ納期です。しかも、天気予報を調べると、6日のうち4日は雨マークがついている。超特急で彫る字をお預かりし、超特急で筆文字を書いてもらい、お施主様に確認をとり、翌日真石に現場で字彫り。追加の字彫りの引き受けから完成まで二日というのは、私が仕事を手伝うようになった16年間で初めての事です。
お施主様に完成のご報告に伺うと、「ご無理言いました。ありがとうございます。」と。このお施主様、農家の奥様で、お姿から何年も農作業に励まれたのだろうと、想像できました。お子様は遠方に嫁がれ、ご主人様を見送られ、お一人でお住まいだそうです。白内障で少しお目が見えにくいのかと、お見受けしたのですが、そのお施主様から頂いた「ありがとうございます」は、やさしい響きを持っていました。仕事、本当は下準備が一番大変なんですが、裏方の仕事をして、私を助けてくれる人たちは表にたつことはありません。今回の仕事で、お世話になった職人さんたちに、私が感じた『やさしい ありがとう』をちゃんと伝える事が出来るかなぁ~・・・?ですが、出来るだけ、お伝えせねばと思います。皆、皆、ありがとう。お陰様で、お施主様のお役に立つことが出来ました。(感謝)
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