かなり年数がたっている場合、没年月日が分からなかったり、このような漢字は無いのでは?と思う字がお位牌に書かれていたりと言うケースはよくあります。今、お墓の改修の仕事を承っているのですが、一人だけ戒名の分からない方がいます。数え年二才で亡くなられているので、幼かったので、戒名を付けなかったのか?と想像していたのですが、昨日、墓石に彫る字をお施主様にお届けし、その訳が分かりました。
この仏様はお位牌が無く、今回墓石改修するにあたって、戸籍謄本を調べて初めて分かったのだそうです。通常、ご先祖様の戒名などは、お位牌から調べていくので、お位牌が無い場合は分からずに、終わることが多いのです。この仏さまのお亡くなりになっている他の兄弟・姉妹の方をすべて彫り込むので、この仏様も、俗名と没年月日を霊標に彫ることになりました。ご本家の墓石を建てる場合『○○家先祖代々之霊』などのご先祖様総てをご供養致します、という意味合いの言葉を彫り込むケースが良くあります。このお施主様も、ご本家を継がれた方でしたので、霊標の最初にご先祖様供養の文言を刻む事をお選びになりました。
コメント
ご先祖様がいるから、今自分がここに居るということを普段忘れてますよね。ご先祖さまの誰一人欠けても自分はここに居ることはない。『先祖代々・・・』という文字には、敬いの心と感謝の気持ちがこもっている気がします。そして、自分も他人も大事にするという事に、つながるように思います。